お客様の笑顔にお応えするために、技術が増えました。

屋染物店は、店の特長として、染色技法、染料の種類が多く、染める素材の種類も多岐にわたることがあげられます。
染め方には大きく分けて「浸染(しんぜん)」「引染(ひきぞめ)」「手捺染(てなっせん)」の3種類がありますが、当店はその全ての染め方が出来る、全国的に見ても珍しい染物屋です。
全ての染色が出来る様になった理由。
それは、お客様から頂く「こういうものがほしい」という気持ちに寄り添うべく、依頼された注文に対して「当店では出来ません」とお断りしたくなかったからです。
お客様の【ご要望に応えたい】、【喜ぶ笑顔が見たい】という強い想いで染め続けた結果、すべての技術が出来る染物屋になりました。 今なお、その技術だけに留まらず、「藍染め」「蓮染め」などの草木染めの他、いろいろな染め方、染料の研究を重ねております。
染められる素材も木綿だけではなく、ポリエステル素材や正絹など幅広く染められるよう、技術を高めております。レパートリーが広がれば、お客様のご要望により一層お応え出来ますから。


京屋染物店のこだわり、「お客様の声にお応えしていく」

屋染物店のこだわりとしては、前述のとおり、お客様の声にお応えしていくことです。
そのための一例として、当工場の職人は日々、「どれだけ良い染物が出来るか」を、広く深く研究に研究を重ねています。 職人同士のミーティングや意見交換なども重ねています。 
染物の色合いというのは、非常に繊細です。耳かき一杯分の染料で色合いが大きく変わりますし、染める素材によって生地の裏への浸透具合も変わります。
例えば、性質の異なる生地を同じ【紺色】に染めるとしましょう。木綿のような厚い素材に染める時と、ポリエステルや絹などの薄い素材に染める時とでは染料、技法の違いの他、気遣い、工夫が異なります。 そして、天候も重要です。冬場と夏場では温度が違いますので、染めた後の生地の乾き方にも違いが生じます。
そういった様々な状況に適応しながら、染物を同じ均一の商品状態でお客様にお渡しできるよう、より技術を高めるために職人同士が日々研究を重ねているのです。




「小さな縁(コミュニティ)を大切に」

店の初代からずっと言われていることは「小さな縁(コミュニティ)を大切に」です。
「たった一人のお客様の声にも応えられる染物屋になりなさい」といつも聞かされておりました。 大口のお客様の仕事だけをしていれば量もこなせるし、売上も上がるし、楽ですよね(苦笑)。 だからといって、小口のお客様を無視していいのかといえば違いますよね。 
むしろ、当店は、こだわりを持ったお客様、お一人お一人に沢山の面で支えられていると思います。 「当店ではこの染物技法しか出来ません、ここまでしか出来ません。」とお断りすることがなかった、それが当店のルールみたいなものでして(苦笑)。 だからこそ当初は出来なくとも、一人ひとりのお客様のご要望に応えようと懸命に仕事をこなしてきた結果、沢山の技術を持つ染物屋になれました。こだわりを持ったお客様の声にお応えした結果が今の京屋染物店につながっているのです。



当店では1枚からの単品のオーダーも引き受けますし、お客様のこだわりからくる「寸法のご指定」「染色技法、色のご指定」などにもお応えします。 それは、「小さな縁を大切に」という信念があるからこそ、ご注文頂いたモノの一つ一つに魂を込められます。 例えば、お一人様からの単品の注文ですと、そのお客様の顔やこだわりなど思い浮かべて、その人のために作ろうと思うことは誰しもが出来るかと思います。 ところが、お一人様から100着の半纏の注文があると、100人のお客様の顔やこだわりを想像することもなく「100着のうち1着くらいは」という心の緩みと言いますか、そういう気持ちが生まれる可能性もありますよね。 しかしながら、そこは一切妥協せず、ご注文窓口になられた一人のお客様の先に、100人のお客様の「ありがとう」や「笑顔」があるんだという気持ちで作っております。



デザインから描き上げる、創りあげるという仕事の積み重ね




店は染職人がデザインをしておりますので、お客様とデザインの相談をしながらオリジナル品を一から作れる強みがあります。
半纏、浴衣などは全国からご注文をいただいておりますし、祭事関係のお客様からのご注文でも、今までに培われてきた伝統的な意匠やデザインは沢山あります。
伝統的・伝承的な世界で積み上げてきた柄や文字の形などは、長年培ってきた経験上から「この場合はこの柄がいい」「この文字の形はもっと別の書体が似合う」など、ノウハウの蓄積がありますのでアドバイスが出来ます。 
それは、京屋染物店の初代からずっと染職人が自分でデザインから描き上げる、創りあげるという仕事を積み上げてきた結果だと思います。
お客様の言われたとおりに染め上げるのではなく、「このように染めるのだったら、もっとここをこうした方がいい」など逆提案を行い、プラスアルファで染め上げ、よりお客様にとって満足される染物をデザインから作り上げているのです。



一関から世界一の染物屋を目指して

界一の染物屋を目指しており、新しいことにどんどん挑戦していく染物屋です。 そのためにやるべきことというのは、今まで話したことが最低限のベースであり、ここから先が挑戦になります。 また、 今新たに挑戦しようとしている素材は、 目が荒く薄くて伸び縮みするニット素材です。この素材は、伝統技法では、なかなか染めづらく柄もいれづらく、両面を染め上げるのは非常に難しいのですが、どのように染めれば出来るだろうと試行錯誤し、日々研究を重ねることによって染色可能になりました。 まだまだ、納得のいく「染物」に辿り着いた訳ではありませんが、お客様に喜んで頂ける様、職人一同、日々レベルアップしていることは間違いないと言えます。



“伝統” を作り上げていく立場であるという認識



統とは何か、ときどき考えます。
より良いものを作ろうと努力を積み重ね継続した結果を、後世の人が振り返ったときに沸き起こる感動。私たちはそれを「伝統」と言っているのだと思います。

伝統と言われる「それ」は昔々の人からしてみたら、当時、非常に革新的で最先端なものだったと思います。「それ」を日々繰り返して必死になってレベルアップしているうちに時間が経過し、「それ」の研鑽を次世代へ引き継ぎ、託されたものは、必死になって「それ」を磨き続け、その時代にあった形を模索する。代々歩んで来た道を、ふと振り返ったら「それ」が「伝統」と呼ばれるものになっていた。すべては、良いものを作り上げたいという思いの連鎖。
私は、それが「伝統」の正しい捉え方ではないかと思います。
ですから、「昔からこうやってきたからこうあるべきだ、こういうものだ」と言われるものをそのまま継承し、後世に寸分違わず伝えることを「伝統」とするのではなく、受け継いだ私達がまた新しい技術に挑戦し、新たな「伝統」を作り上げていく。
京屋染物店はこれからも、常に新しい「伝統」を作り上げていくために挑戦し続けます。

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