染物について

株式会社京屋染物店は、大正8年創業。
昔ながらの伝統的な染物から最新の技術を取り入れた染色まで行います。
デザイン、染めから縫製まで全てを行う当店は、1枚からのオリジナル品の製作も承っております。

染めの技法は大きく分けて「浸染(しんぜん)」「引染(ひきぞめ)」「手捺染(てなっせん)」の3種類。
染色方法として「本染め(ほんぞめ)」「顔料(がんりょう)染め」「藍染め(あいぞめ)」など様々な染物に対応しております。
その他、「昇華転写(しょうかてんしゃ)」なども対応致します。

職人たちは、製品を設置場所、使用目的によって素材、デザインなど適切な方法を選んで染め上げます。

技法について

浸染(しんぜん)

柄や印の部分に防染糊を置き、藍に浸して模様を染め抜く技術です。
伝統的な技法であり、古来から日本人に親しまれています。使い込むほどに味わいが出ることも大きな魅力の一つです。

主な製品

半纏・のれんなど

引き染め(ひきぞめ)

刷毛を使用し、絵を描くように染める技法です。 全体像を想像しながら、一筆一筆に神経を研ぎ澄まして染め上げます。技術と感性が必要な大変高度な技法です。他の染め方にはない、ぼかしや奥行きが表現できます。

主な製品

半纏・大漁旗・神楽幕・神楽衣装など

手捺染(てなっせん)

染め型を使用し、染料をヘラで刷り込んでいく技法です。
量産に向き、デザイン通りに染められます。弊社が主として用いる染料技法で、半纏や浴衣、手ぬぐい等、幅広い製品に使われています。

主な製品

半纏・浴衣・手ぬぐい・のれん・紋幕・のぼり・風呂敷など

藍染め特集

東京で修行していた時も職人の礼装として着ていました。今では、パフォーマンス的な要素と仕事をするうえでのモチベーションを高める為に着用しようと思いました。
半纏を作るこだわりとして、修行していた会社で教えて頂いた考え方を忘れないようにしたいのと、大紋に使った「庭」という字を頂いてきたので、それを活かしつつ、気持ちを引き締めて仕事に打ち込みたいという想いからです。
また、半纏の他に冬場用の被布コート(裏地フリース)を提案して頂き、特別に作ってもらいました。冬はとても暖かく、重宝しています。(2011年制作)

                
              

藍染めの特徴

独特の色合いや風合いが出せる染色方法です。
この色合い・風合いは、絶対に他の染色方法では出すことが出来ません。
また、着込むうちに味わいが増して行き、持ち主の色に仕上がって行くのが藍染めの魅力です。
反面、初期使用による色落ちはかなり多いです。
いずれ色落ちは落ち着きます。(ご希望の場合、当社では藍の色止め加工も行っております。)
染めの行程にかなりの時間と手間がかかり、天候に左右されやすい染めのため、価格が高くなります。
染色の特性上ムラになりやすいです。(薄い色になればなる程ムラになりやすいです)
お客様が色落ちと上手に付き合い、愛着を持って大事に御使用頂ければ、藍染めの輝きは何倍にも増します。
着込んだ先の味わいは、着込んだ人の歩みを表します。
全てを御理解頂いたお客様に御使用頂きたい一品です。


  • 制作初期時の色落ちは多い
  • 染色の特性上ムラになりやすい
  • 着込むうちに味わいが増し、持ち主の色に仕上がって行くのが藍染めの魅力

本染めの特徴

発色が良く、多くの色数が作れるのが一番の特長です。
ムラなく染めることが可能です。 リピート注文の場合、色の再現度が高いです。
染色堅牢度が高く、色落ちが少ないです。
(当社の洗いは、自信を持って丁寧に洗っておりますが、使用条件等において色が流れることがあります。その際は当社で責任を持って対応させて頂きます。)
着込むうちに本染めなりの風合いに仕上がり、味わいが増して行きます。
本染めで製作した場合でも、しっかりした仕上りになります。
当店で製作している多くの半纏が本染めで製作されています。
生地や天候、湿度などのデータを徹底管理し、最適な調合の染料で染色しております。
生地の表面だけを染めるのではなく、繊維の奥まで染上げ、使い込んだ先の魅力を考えて染めています。
メンテナンスが比較的簡単で、自由度の高い商品です。


  • 発色が良く、多くの色数が作れる
  • 色の再現度が高く、色落ちが少ない
  • ムラなく染めることが可能
  • メンテナンスが比較的簡単で、自由度が高い

型付け藍染めは、布に防染糊などで印や柄をつけて藍甕で染め抜く技法で、筒で防染糊を塗り印や柄を付ける方法や、型紙を作成して筒付けでする方法などがあります。


藍染印半纏の制作工程

絵羽

下地を描き、型付け用の型を作成します。

練地

綿糸の糊や余分な汚れを落として、染色加工に適した綿生地にします。
洗剤を入れた熱湯に、反物にした生地を漬け込んで汚れをぬき、すすぎ洗いをしてから感想させます。

糊置(板場で型付けをする)

防染糊を生地への食い込みをよくするために、型付けをする前に生地を湿らしておくか、型付けをした後に生地の裏から水分まわし包丁でひっかいて防染糊を生地に食い込ませます。長板に反物を貼り、型紙を置いて型付け糊をヘラで塗り込みます。
糊の表面にオガ屑をかけて、天日で乾燥させます。オガ屑をかけるのは、粘着性があって柔らかい状態の防染糊が他へ移るのを防ぎ、防染糊の表面を保護させるためです。

呉入れ

綿素材は染まりにくい性質を持つものなので、大豆のタンパク質を付けることで藍の染め付きを良くします。
また、呉入れをすることによって防染糊の表面が補強されます、主に防染糊を補強する目的で下呉を吐けで塗ります。
天日で乾燥させた後、生地の浸透を戻すために上呉を刷毛でひき、乾燥させます。

染め出し

下呉、上呉と2度の呉入れを終えた反物を藍甕に入れ、干します。濃い藍色を出したい場合にはこその芽出しを何度か繰り返します。


おろしこみ

藍甕の中で還元されているアルカリ状態の藍は、空気に触れて参加することで水の分子と藍の分子が離れて藍が繊維に染つきます。
屏風畳掛けをした反物を藍甕の中に沈め、まわし竹を通して数分間漬け込んだ後、藍甕から引き上げます。
染め終えた反物の灰汁をぬくために、適度な湿度の酸に通し、真水に漬けたおき防染糊をふやかします。

水元

漬け込んでおいた反物の防染糊がふやけたら、箒を使い水の中で防染糊を落とします。
表面にのっている藍をこすり落とさないように注意して糊を洗い落とします。水洗を終えた反物を別の水槽に移し風畳みに畳上げます。

乾燥(上り物)

張手(張木)で反物を引っ張り、伸子で巾を出します。

仕立て(縫製))

手縫生地で、袖口、肩当てを付けて仕立てあげます。また、被布仕立てや袖を細めた手甲半纏など、用途にとった仕立をします。
藍染は藍甕に何度も入れることで色を濃くしますので、繊維に染付いた藍の上にさらに藍がのった状態のままで仕上ります。
そのため、摩擦による色移りが多くみられますが、月日がたち枯れることで落ち着き、風合いが増します。

京屋染物店の「こだわり」と「ものづくり」

京屋で生まれる商品は、さまざまな工程を経て完成します。
店頭での笑顔の対応、ニーズに沿ったデザイン制作、多くの技が光る染色、
細部まで心配りされた縫製、そして、丁寧な仕上げ作業。

今日もお客様の思いに応えるべく、
京屋のメンバーはバトンを繋ぐように、手仕事をしています。

各部門長全員で綿密な打ち合わせを繰り返し、商品を生み出します

京屋はデザインから染め、縫製まで一貫して行います。
そのため、社長をはじめデザイナー(アトリエ)から染職人の工場長、縫製リーダー、仕上げリーダー全員で綿密な打ち合わせを行いっています。
各部門リーダーと意見を出しあうことで、より精度の高い商品を作り出すことにつながっていきます。

毎朝の品質向上会議。全員でものづくりをするスタートです。

品質向上会議。
お客様から頂くご注文毎に、各部門長が毎朝集まり吟味を重ねています。
お客様の気持ちに寄り添い、形にするためのスタートラインです。

小さなことでもより良くするために必要です。

どんなに小さなことにでも、各部門のリーダーが製品のひとつひとつを確認することによりより良い物製品が作れ、お客様のもとにお届けすることが出来ます。

 

ニーズに沿ったデザインで、思いを形に変えていきます。

まず、私たちにどんな物を作りたいのかお伝え下さい。デザイナーが思いを汲みとって、プロの目線から一番ベストなご提案をさせていただきます。

一人ひとりの思いを大事にします。

作りたいけど何も分からないという方でもご安心下さい。まずはお気軽にお問い合わせ下さい。
お客様の思いはもちろんのこと、用途やお客様のニーズに沿った企画・デザインで具体的なご案内をします。

 

よりよい染物を作るための品質管理

よい染物を作るのは、確かな技術だけではありません。
染め職人による試行錯誤の努力、そして徹底とした湿度管理など。
技術と品質管理がより良い染物を生み出します。

染め上がった生地を職人全員で確認。

季節や湿度により同じように染色しても若干のズレが出る場合があります。
調合通りの色に仕上がっているか、染めムラはないか、職人全員で確かめております。

「満足いただける色を」。
職人たちは常に研究を重ねています。

例えば、同じ紺色といっても明るい紺から黒に近い紺まで沢山あります。
染職人たちは、細かな調合を何度も繰り返し、染め上げることによって色合いを確かめ、お客様が満足いただける色に染め上がるように研究を重ねています。

徹底した湿度管理が精度の高い製品を生み出します。

染色はとてもデリケートなもの。気温や湿度の違いでまったく染め具合が変わってきます。左の写真は湿度が若干あったために文字ににじみがでてしまったものです。右の写真はベストな湿度のもとに染められ、細い文字もはっきりと表現されています。
職人の技術はもちろんのことですが、工場内の湿度管理を行うことによって製品の精度を高めています。

 

Ather Contents

京屋に関する情報や関連コンテンツのご紹介

今日の京屋から(Instagram)

デザイン制作、染色、縫製、仕上げ作業と、京屋の日常や技などを写真にてご紹介。

kyoya's Channel

お客様のインタビューや工場の様子など、様々な角度から京屋を動画にまとめたチャンネル。

染物体験教室

どんなふうに染物が出来るのか、自分の手で体験出来ます。出張やイベントも。

染めを追い続けて

蜂谷代表取締役の「染めへの想いやこだわり」をインタビュー。代々から続く想いがあります。

京屋のこだわり

アトリエで、染め工場で、縫製工房で。ひとつひとつにこだわってモノづくり。

 

受賞歴一覧

京屋が今まで受賞した商品をご紹介します。